今日は外食した。行ったお店で私が座った席の斜め前に、20代前半くらいの男性3人が食事をとていた。彼らの話が聞こえてきた。全部がはっきりと聞こえたわけではないが、
「俺、人間ドックで身長と体重測ったときに・・・」
「え〜結構やばいな」
「てか、人間ドック受けてんの?」
「いや、周りがみんな人間ドックだから、癖でつい言っちゃうんだよね」
誰が喋ってたのか、3人中何人の会話かもわからない。もしかしたら、独り言で、他の2人は黙ってそれを聞きながらご飯を食べているだけかもしれない。だけど、これを聞いて私の中の「あれくらいの年頃の男の子ちょっと背伸びしてるんじゃないのか委員会」が開催されて、まさに「背伸びしてる」との結論を下した。
「健康診断だろ?」っていいたい。でもちょっと背伸びして周りの大人たちに合わせて「人間ドック」って言ったんだろ。健康診断よりも、検査項目が多くて、やっぱり胃カメラ(バリウム)がある人間ドックの方がかっこよく見えるよね。わかるぞ、若者。
大学生によくあるバイトのことを「仕事」という事象。あれも背伸びだと思ってる。あれよくわからないのは、「仕事」っていうことはバイトよりも社員側に寄ってると思っている。だけど、自分のことを社員とは言わない。社員を「社員さん」という。社員じゃないのに「社員」ということはできないだろうけど、別の言い方をしてもよかったのではないかと思う。このバイトを「仕事」ということに批判的な人がいる。別にいいじゃない。だって、バイトだろうが仕事には変わりなかろう、と。
あと、自分の周りにいる、「この人はすごい」っていう人をやたら親しげに「○○さんとの仲良い」って言うのも背伸びの一種だろう。この「○○さん」が活躍する範囲が狭ければ狭いほどいい。面白い。サークルとか、10人前後の営業課だけとか。そして、その人を評価しているのが、この目の前にいる、なんの実績もない青年だっていうことが重要だ。お前はどんな評価軸を持って評価しているんだって聞きたくなる。たぶん、「○○さん」のどこがすごいかっていうのがわかってない可能性がある。なんとなく周りがすごい、すごいって言ってるし、前に自分にご飯を奢ってくれた、つまり金がある、それが「すごい」に繋がってるだけの可能性がある。すごくないってわけじゃないんだけど、その凄さをお前自身が下げている可能性があるぞって言う、せっかく応援してるのにもったいないな、という気持ち。
こういう背伸びした青年にが一番ばかにしそうなタイプなのが私。決して派手ではない。常に泥臭いプレーをしている。人の嫌がる仕事をやり、いいとことは上司や先輩、営業に持っていかれ、誰にも気づかれないでいる私。そして、便利づかいされて、火をふいているところにばっかり派遣されて、火を消して去る。そんな感じだけど、ちょっとだけ、背伸びして自分を評価してくれる青年に会いたいと思う。