食べ飽きた

16歳のときかな。今から3年前くらいの話だから正確には覚えていないけど、母親が隣の家のおばちゃんに美味しい天ぷらの作り方を教えてもらった。隣の家のおばちゃんにモノを教えてもらうというのがなんとも昭和チックな感じがして、田舎特有の近所付き合いもあり、今思い出すと「いいなぁ」って思う。

全く関係ない話だけど、普段も「16歳のとき、今から3年前か」みたいな、言われた方にしてみたらうざったいこと山の如しのつまらんことをネタとしていう。周りの人もいい人なので、「3年前なはずないじゃないですか!」とか言ってくれる。それで良しとすればいいのに重ねてまたつまらんことを言う。「時間の流れを1本の棒じょうのものだとする。それを思いっきり曲げる。『Ω』みたいな状態にして、さらに逆さまにする。これを曲がったところも忠実に進んだら、時間としては変わらない。曲げて出来た隙間に板を渡したら、ちょうど時間的に3年になるんだよ。」とは言うけれども、大体「はぁ?」って感じのリアクションが返ってくる。

はい、関係ない話終わり。母親が隣の家のおばちゃんに美味しい天ぷらの作り方を教えてもらってからどうなったかと言うと、教えてもらった直後は毎日天ぷら。イカとナス。その後、その技を習得した母親の夕食レパートリーに組み込まれて週1で天ぷらが出るようになった。母親は仕事をしていたので、サッと作れる天ぷらってのが楽だったのかもしれない。あんまりにも大量に食べすぎてナスが好きになってしまった。元々天ぷらは好きだった。ナスも好きになった。だけど、だけども流石に頻繁に食べすぎて飽きてしまった。

職場に若い女の子がいる。ものすごく良い子。大好きな子。俺みたいなのにも話かけてくれるから、よく話をする。話をするんだけど、この子の問題として、すぐ「彼氏」の話をする。会話のキャッチボールの2往復目くらいで必ず、「あ、でもうちの彼は」って無理矢理彼氏の話にもってい行く。また、彼氏の表現が「彼(カレ)」なのもちょっとだけ、イラッとくる。なんで毎日俺は全く知らんおっさん(彼は俺より年上らしい)の話を聞かされないといけないんだろうか。俺は君の話なら聞きたいよ。それは仲良しになりたいから。だけど、君のことよりも全く知らん彼のことの方が情報量として多いのはどうしてなんだ。いい子で彼がだい好きだからいっぱい話たいんだろうから、聞いてあげないといけないとは思いながらも、天ぷらと同じで大量に食べすぎて、もうお腹いっぱいなんだよ。

母親がうまく天ぷらを夕食のレパートリーに組み込んだように、彼の話を大量に吐き出した後で、トークのレパートリーにうまく組み込んでくれたらありがたい。もう少し頻度をへらしてくれればいいんだけどな。そうしたら、「彼と結婚したら、彼の実家に引っ越さなきゃだし」っていう夢物語も楽しく真面目に聞いてあげられるのに。今のままだとちょっと「はいはい」って感じで流し聞いてしまうかも。

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