かっこつけマン

かっこつけマンというのが自分にとって非常に扱いにくい人種である。かっこつけマンは自分の中での定義なので実際にかっこつけているかはしらん。そして、「格好つけマン」でなく「かっこつけマン」であるということは、かなり自分の中で対象を見下している、その心の現れである。

かっこつけマンは普段と人前での立ち居振る舞いの温度差が50度以上離れている人のことをいう(自分調べ)。普段はおちゃらけて、割と冗談も通じるし笑顔が多い人なのに、人前にたつと声のトーンを30くらい落として、とても真面目ぶった態度になる。こっちは場の雰囲気を和ませようとして、割と崩した態度でお話に臨みたいのに「いや、そんなのじゃないから」と抑揚のない声ならまだしも、ややお怒り気味に否定してくる。ちゃんと、誠実にやってます感を出してはいると思うのだが、そもそもの話し合いの目的は誠実感の出し合いで、より大きな誠実オーラで相手のオーラをのみこみ、最後まで立っていられる真の誠実マンを決めることではない。いろんな意見を出し合って、今抱えている問題を解決しましょう、という場だと思う。そんな時に、相手が萎縮してしまうような態度を取ることがプラスになるとは思えない。

今日は仕事で協力会社さんで新しい人が入ってくるから、その面談をやった。その場にかっこつけマンもいた。私は相手が色々喋りやすいように軽いのノリで対応しようとした。そうしたら、「いやそういうのじゃないから、この場は」的な雰囲気で、私をせめてくるかっこつけマン。そして、別にそんなん聞かなくてもいいような、お堅い質問を連発した。ただでさえ、参加者がいきなり怒られている場を見せつけられた新人さんはガチガチで、当たり障りのない真面目な回答を返していた。別に間違えではないけど、教科書通りの回答でその人のひととなりは、「場の雰囲気にカチカチになり、そういう時は当たり障りのない受け答えで自分への延焼を防ごうとする人」ということくらいしかわからなかった。そして、それにあまり価値はない。一緒に働くのが嫌になったりしないといいけど、といつも思う。

驚いたことには、かっこつけマンは面談が終わった後に「あんまりいい回答じゃねぇな。当たり障りのない回答だな」とか「もっと、相手が喋りやすくなるようなやり方を工夫しないとダメだよ」とか言いやがる。「お前のせいだよ馬鹿野郎!」と言いたい。いや、今日のかっこつけマンは先輩だから「あなたが喋りにくい空気をつくってるんですよ」に訂正して、伝えたい。

かっこつけマンは自分の対面しか気にしていない。「ふざける場じゃない」というが、別にこっちもふざけていない。「会社の対面があるから」というが、別に会社の面を汚すような言動はしていない。結局は自分が「人と話をするときはこういう態度で臨むもの」という凝り固まったイメージがあって、そこから抜け出せてないだけだ。明日も面談があるけど、私は今日と同じくまずは話やすい雰囲気を作る感じでやる。まぁ、それをやると怒られるから、結局は今日と同じ結果になる。そもそも、私が怒られることで空気が悪くなるんだから、怒られないようにすればプラスにはならないけど、マイナスにも針は振れない。最初っから、かっこつけマンと同じ態度で臨むのが実は吉なのかもしれない。

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