最近、夢を見ることが楽しくなってきた。やっと夢の良さがわかってきたといえようか。わかってきたということは、昔は夢がいいものだとは思っていなかった。別に悪いとも思っていないが、「夢サイコー!」なんて気持ちにもならないモノで、寝ている間の暇を埋める、舞台転換中の、ちょっとして寸劇みたいなものだと思っていた。
夢は脳がみせる。自分の脳はこれほどポンコツなのか、と肩を落とすくらい、とにかく意味のないものだ。
例えば、先日見た夢なんかは、私は福岡にいる。同じく九州にいる友人と合流するために、私は熊本に向かうことになった。なのに、なぜか次の場面では自分が川崎だと信じている、見知らぬ夜の住宅街で大学病院を探して歩いている。途中、前を歩いている家族に「私達をつけている」と思われないように、ちょっとした小芝居を交えながら、大学病院を探し続ける。「大学病院」と書かれた青く光る看板を見つける。家族づれより早くつくために、見知らぬおばさんに頭を下げて、庭を通してもらう。
夢が荒唐無稽であるのは、もしかしたら、覚えていないだけなのかもしれない。先の夢も福岡編は福岡編で完結して、次の川崎編が始まって、そっちはちゃんと完結しているのに、起きた時におぼているのが断片的で、それを「夢というものは、どうも辻褄が合わぬ」なんて思っていだけかもしれない。夢はそういうものだ。
覚えている限り、夢の内容をメモするようにしている。今後、夢の内容をなるべくその時にとったメモと頭に残る微かな映像をもとに紹介していくなんてのが面白いんじゃないかと思っている。もしかしたら、自分自身の創作のネタになるようなこともあるかもしれない。