会社の後輩との話で、最近どんな音楽を聴いてるか、という話題になった。部屋を掃除していて、高校くらいに買ったZARDのCDが出てきたので、今はZARDを聴いている。それを後輩に言ったら、「へぇ〜聴いたことないです。今度聴いてみます」と返ってきた。後輩は20代前半の女の子だ。自分が知っているものが全て大メジャーで世代を超えるとは思っていない。しかし、ZARDは全世代共通のアーティストだと思っていたので、少し意外だった。聴いたことないらしい。
テレビも見ないし、音楽も聴かないけど、懐かしさでZARDの曲を聴いた。やっぱり、いい曲だ。曲がいいのは当たり前で、もっといいのは、その曲を聴くことによって蘇る当時の思い出だ。私にとってのZARDはアニメ、失楽園の曲というイメージが強かった。スラムダンクやドラゴンボールを見ていた記憶が懐かしい。放送時間が夕食の時間と重なっているので、母親が食事をわざわざテレビのある部屋まで運んでくれたことまで思い出す。中学生の時にブームになった失楽園のエンディングもZARDだった。家族にバレないように録画してみていたことを思い出す。それ以上を思い出したけど、書けない。
一回聴き始めたらハマるもので、ちょっとした外出の時なんかはiPhoneでZARDを聴く。その夜も、マンションの1階にある自販機に飲み物を買いに行くのに曲を聴きながら家を出た。非常階段で降りる途中に、曲が終わったので、iPhoneを操作して曲を選択していると、突如視界が急降下した。「グキッ」という音がした。外からではなく、体の中から聞こえた。操作に夢中になって階段を1段踏み外した。左足首が見事に内側に曲がっていた。夜、人通りもない静かな時間、なおかつ、音楽を聴くためにイヤホンをつけていたので、外界からの音が殆どない。そんな中で、骨を伝って聞こえてきた音、「グキッ」。
足をひねった時は、本当に「グキッ」っていうことがわかった。漫画でよく見る擬音は正しかったということがわかった。おそらく、また何年か先にZARDを聴いた時に、この時の記憶が蘇るのだろう。音楽は本当に素晴らしい!!